超低浮上でマウスを研究するブログ

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主にマウスのレビューを書きます

MouseTesterの使い方をまとめてみた

偉大なるMouseTester ↓

www.overclock.net

microeさんとdobragabさんによるMouseTesterの機能や使い方をまとめてみました。にわかによるにわかのための記事です。

マウスのセンサーの挙動を記録してグラフにするソフトです。

 

マウステスターの紹介

開いたらまずこんなのが出てきます。

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上から説明していくと

Enable dual devices:2個のマウスを同時に記録する機能(遅延測定などに)

出力されるグラフが2色になります(1が青、2が緑)。

Description:マウスの名前を書いたりできる自由記入欄 出力されるグラフに書かれます。

Resolution:DPIを記入できます。出力されるグラフの一部は記入したDPIに影響されます。

Measureをクリックした後、長押ししながらマウスを10cm動かすとDPIの実測値が表示されます。

LogFileCSV形式でファイルを保存したり開いたりできます。

Collect:クリックした後長押ししてる間、データを記録します。

Log Start (F2):クリックまたはF2で記録をはじめ、再度押すと記録を終えます。

Plot:記録したデータをプロットします。

出力されるグラフについて

グラフにはいろんな種類があります。

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xCount vs. Time:X軸が時間、Y軸が1回のレポートごとの横方向のカウント数

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yCount vs. Time:X軸が時間、Y軸が1回のレポートごとの縦方向のカウント数

xyCount vs. Time:X軸が時間、Y軸が1回のレポートごとの横方向と縦方向のカウント数(横が青、縦が赤)

Interval vs. Time:X軸が時間、Y軸がマウスからのレポートの間隔

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Frequency vs. Time:X軸が時間、Y軸がマウスからのレポートの頻度(Intervalと逆)

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xVelocity vs. Time:X軸が時間、Y軸がマウスの横方向の移動速度

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yVelocity vs. Time:X軸が時間、Y軸がマウスの縦方向の移動速度

xyVelocity vs. Time:X軸が時間、Y軸がマウスの横方向と縦方向の移動速度

xSum vs. Time:X軸が時間、Y軸が横方向のカウント数の合計

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ySum vs. Time:X軸が時間、Y軸が縦方向のカウント数の合計

xySum vs. Time:X軸が時間、Y軸が横方向と縦方向のカウント数の合計

X vs. Y:マウスの軌跡の図

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また、グラフはホイールで拡大・縮小、右クリックで移動、ホイールクリックのホールドでその範囲を拡大できます。

グラフを細かく見たいときは、累積レポート数をData Point StartとData Point Endで指定してその部分を見ることが出来ます。

Input lag delayは2個のマウスを同時に記録したときにグラフを横にずらす機能です。遅延測定のときにグラフを合わせてずらした分の時間を記録するといった使い方が出来るかもしれません。

ほかにも、グラフにLines(折れ線グラフ)やStems(離散データ?)を付けることも出来ます。

 

マウステスターで分かること

ラッキング不良

ソールが厚すぎるときなどに起こるセンサーが一瞬だけ読み取りを行わなくなる現象を見出すことが出来ます。Sumグラフで線が不自然に曲がっていたらそれが起こっている証拠です。

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(Counts、Sum)

ジッター

ジッターは、ポインタがマウスの動きと違う方向に小刻みに動くことを指します。カーソルが同じ速度になるようにマウスを動かすと、DPIが高いほうがカウントがブレやすい傾向にあります。実用性への影響は少ないと思いますがセンサーによっては結構体感できる場合もあるので知っておくと良いかもしれません。

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(X vs. Y)

センサーの精度

Sumグラフを使って、マウスパッドの左端にマウスを合わせ、右へ速く動かしてから左へゆっくり元の位置に戻すというやり方で、加減速の有無を検証できます。

ワイのProHeroは、38100ドット動かして、誤差が約150だったので、単純計算で精度が約99.6%だと言えるのではないでしょうか。

もちろん、これは機械を使わず腕でやったので計測にかなりの誤差が生じるのは間違いないですが、いろんなマウスでこのテストを行ってみると、結構見当がつくのではないかなと思います。

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(Sum、X vs. Y)

ラッキング速度

素早くマウスを動かすことで、最大トラッキング速度をある程度知ることが出来ます。

正しいDPIを入力しないとグラフのY軸が正しく反映されません。

グラフから、G203 Lightsyncは約3.5m/s、ProHeroは4m/s以上あることが分かります。

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PCが受け取るレポートの間隔から算出される数値なので、PC側の不調によりこのようなスパイクが発生する場合がありますが無視しましょう。

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(Velocity)

センサーの入力遅延(比較)

Enable dual devicesをクリックして2個のマウスA、Bを登録し、AをBにぶつけると、次のようなCountsのグラフが出てきます。

AがBとぶつかって速度が落ちるタイミングとBが動き始めるタイミングは同じはずなので、その差が入力遅延の差となります。

AをBに、BをAにそれぞれぶつけて2回計測すると精度が上がります。

次のグラフの場合、左が2ms若しくは3ms、右が1ms若しくは2msだと分かるので、平均して2msの差があることが分かります。

S2とDM1 PRO SはどちらもPMW3360を搭載していますが、メーカー独自のファームウェアが違うとこんな差が出てきます。

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(画像では2400DPIとありますが実際には400DPIです。)

DPIのズレ

最初のメニュー画面?でDPI入力欄の隣にあるMeasureをクリックして計測することが出来ます。

よくある誤解

PMW3389のようなセンサーでCountsのグラフが乱れることがよく見られますが、実際の使用に支障が出ることはまずないと言って良いでしょう。

これはマウスのセンサーとマイクロコントローラが上手く同期されていないためだ、というのがワイの予想です。PMW3389は最大FPSが12000ですが、全速力で撮影していると仮定すると、1000Hzの状態で1回のレポートに12回の移動情報が含まれていると考えられます。これが何らかの理由により8回、10回、12回、14回のどれかになった場合、次のようなグラフが生まれます。ただし、撮影した情報は漏れなく全部PCに送られるはずなので、マクロで見ると全く問題はありません。

現在、市販されているモニターのリフレッシュレートは360Hzが最高なので、約3回のレポートが1枚の映像のフレームを作っていることになります。連続した3回を平均すれば、このような乱れたグラフも滑らかになります。それが実際のマウスカーソルの動きです。

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また、ワイヤレスマウスでもCountsグラフで点が飛ぶことがよく見られますが、多くの場合はその前後のレポートが欠けているためだと考えます。(パケットロス?)

次の2枚のグラフはその一例ですが、値が約2倍となっている点の前と後ろには1回ずつレポートが欠けていることが分かります。何故1回ではなく2回なのかは分かりませんが、それでも点が飛んだ部分のズレは100%ではなく約33%となります。それを360Hzモニターに映るカーソルに当てはめた場合はフレームが1枚だけ約8%、240Hzモニターの場合は約12%しかズレないことになります。しかもそれは1回限りのことなので、体感出来たり、ゲームでのパフォーマンスに影響したりすることはないと考えてよいと思います。勿論この場合は飛びが無かったほうが信頼性は高いですがね。

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そもそもCountsグラフは元々、1回のレポートでマウスが転送できるデータの上限を計測するために作られたものだそうで、センサーの精度や性能を測るために用いられるものではなかったのです。昔のマウスの多くは転送するパケットが8ビットサイズで、一回のレポートでポインタが移動できる上限が縦横±127カウントだったため、8ビットか、現行の16ビットかを見分けるために存在しているのではないかとワイは思います。

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読んでくださりありがとうございました。

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参考文献

dobragab 「MouseTester Software Reloaded」

https://www.overclock.net/threads/mousetester-software-reloaded.1590569/

2021/4/6

 

microe「MouseTester Software」

https://www.overclock.net/threads/mousetester-software.1535687/

2021/4/6