ロジクールのG304の入力遅延について
このマウスの反応時間は長いです。安かろう悪かろう。
先に言っておくとワイは数学が分からないので、文章中に間違った表現がある可能性が高いです。もしそういうのを見つけた場合は指摘してくれると嬉しいです。
どうやって遅延の計測を行ったかについては
MouseTesterの使い方をまとめてみた - 適当にデバイスレビュー
こちらの記事に書いてありますのでチェックしてみてください。ほかのマウスの遅延との比較となります。
ずっとこの計測をやりたかったのですが手元にあるG304は以前分解したときに電源ケーブルを切ってしまい、直すのが面倒だったのでやっていませんでした。
今回は友人からG304を借りることが出来たので、結果を書いていきます。
(ちなみに借りたG304はセンサーにサイレント修正が入り、新しくなった後のモデルです。刻印がHg11からHg1に、発光ダイオードがセンサー内蔵になり、レンズも変わっています。)
行ったのはセンサーの入力遅延の計測です。これが一番精確だと思っています。
こちらがG304(緑)とG PRO HERO(青)との比較です。マウスはどちらもDPIが2400、ポーリングレートが1000hzです。HEROセンサーはスムージングが掛からないのでDPIを高めにしています。高いほうが少ない移動量でポインタが動き出し、精確に計測できると考えたからです。あとグラフが見やすくなる。
左のグラフではG PRO HEROのほうが約1ms早く、右のグラフでは約2ms早いことが分かります。平均して、1msのポーリングの間隔を考慮すると、G304は1.5±0.5ms遅延が多いことになります。
1.5ミリ秒ってどれくらいかというと、
・高リフレッシュレートモニターとある程度FPSが出るpcでやるFPSゲームのマウスからモニターまでの入力遅延の約10%
・ポーリングレート1000hz(平均遅延0.5ms)とポーリングレート250hz(平均2ms)の差
・500FPS(1ms)と200FPS(2.5ms)の差、若しくは250FPS(2ms)と143FPS(3.5ms)の差
と、ゲームに大きな影響を及ぼす数値です。
また、同社のフラグシップモデルであるG PRO X SUPERLIGHTを所持していた時期があったので、その時にG PRO HEROと行った測定の結果も置いておきます。
G PRO X SUPERLIGHTが緑でG PRO HEROが青ですが、なんと無線接続のSUPERLIGHTのほうが約0.5±0.5ms早いことが分かります。ポーリングレートに限りがあるので精確な値は計測できませんが、SUPERLIGHTに関しては本当に有線と同じパフォーマンスが出せると考えていいと思います。高かろう良かろうとは思いませんがコイツは良いヤツです。
ちなみにワイはTimerresolutionとかHPET無効 かとかそういうPCの設定に対しては懐疑的です。G304を使っていてそういう胡散臭い設定に手を出している人は、お金をためてマウスを買い替えたほうがずっと効果的だと思います。
ついでに、精度は下がりますが、クリックの反応時間についても計測してみました。使ったソフトはKeyResponce PKです。
精度が下がるのはクリックの重さやストロークにばらつきがあるためですが、それでも押下圧が同じ場所を探り、なるべく高い速度でボタンをぶつけ合ったのである程度は参考になると思います。
ちなみにロジクールGのマウスは接地しているとデバウンス時間がかなり短くなります。詳しいアルゴリズムは分かりませんが0msと考えて良いと思います。これに関して考察した動画があるので置いておきます。https://youtu.be/er55-q_tYLs宣伝失礼しました。
右クリックがG PRO HERO、左クリックがG304。約0.7±0.5msの差でG304が遅いです。
二つの方法で入力遅延を計測、比較してみましたが、どちらの結果でもg304は遅延が多いことが示されています。
安価なのにはやはり理由がありました。恐らく使っている無線通信のチップが数世代か前のもの、若しくは単に安価なものなんだと予想します。
ゲーム用途で、お金を出せるなら、ほかのマウスを買いましょう。ちなみに同じ形状のG203はセンサーがフリックのまともに出来ないゴミなので同じく買わないほうが良いです。少し高価ですがG PRO HEROがおすすめです。チャタリングしやすいことを除けば最強です。
乱文になってしまいましたが読んでくださりありがとうございました。マウス選びの参考になると嬉しいです。