超低浮上でマウスを研究するブログ

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主にマウスのレビューを書きます

Artisanの零が変わったらしい。[検証]

全ての始まりはこのツクモさんのツイートでした。

零と雷電が変わったらしい。でも変更内容は知らん。

Redditでも「表面がなめらかになったぞ!」みたいな投稿がいくつもありました。

www.reddit.com

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その後、いつの間にか零ClassicのXLサイズがArtisanの公式サイトに追加されてました。

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「これは新しいやつだろ」と思って、11月6日にアキバに行ってみたら、長らく在庫を切らしていたのがarkに置いてあったので、触ってみたくて買ってしまったわけですね。

Ninja FX(ステッチ加工版)もありますが、旧ロットを引くが怖かったので新しく出たClassicを買いました。

硬さはMIDにしました。あんまり使っていないNinjaFXの零を持っていて比較するのにちょうど良かったのでね。

 

これは後から知ったんですが、

布地の織り機が変わっただけで織り方や糸に変化はないそうです。このことを先に知ってたらワイはおそらく新しい零Classicを買ってませんでしたね。

でも買ったからには比較をしたいので、違いをまとめてみようと思います。

 

結論から言うと布地がほんの少しだけ変わってます。ほんの少しだけ。

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左が新しく買ったClassic(以降「新ロット」)、右が去年買ったNinja FX(以降「旧ロット」)。Ninja FXの角が欠けてるのはモニターの台に合わせるためですね。アームを買った今はもう切り取る必要が無くなりました。

拡大してみるとこんな感じ。

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左が新ロット、右が旧ロット。

布地はほんの少しだけなめらかになっている気がします。

さらに拡大してみると、

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新ロットのほうが織り目が粗くなっているのが分かります。約14%粗くなってますね。

その影響か、光を当てたときにテカリ具合も変わっています。

左が新ロット、右が旧ロット。この反射はおそらくクッションから来ているので、布地の密度が下がっているということになりますね。

 

摩擦係数についても計測してみました。

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アルミ板の四隅にPTFEシートを貼り付け、テンションゲージで引っ張って計測しました。摺動物を右に少し引っ張り、摩擦力とテンションゲージの力が釣り合って摺動物が止まったところで、「テンションゲージの数値÷摺動物の垂直抗力」が速度0に限りなく近いところでの動摩擦係数となります。

動摩擦係数に速度依存性があるかもしれませんが、計測方法が限られているので調べることはできませんでした。

摺動物の質量:263g

摺動面(PTFE)の面積:1662mm^2

圧力:0.00155MPa

結果

  横[cN] 縦[cN]
新ロット 21 22
旧ロット 21 19
Gigantus v2 18

26

(テンションゲージは横向きで使うため、数値に+8cNの補正を入れています。)

摩擦係数
新ロット 0.081 0.085
旧ロット 0.081 0.074
Gigantus v2 0.069 0.10

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比較として、Gigantus v2の計測結果も入れました。

今までの零は縦向きによく滑るマウスパッドでしたが、新ロットでは若干ですが横向きに滑るようになりました。

また、この中では、新ロットの縦横の摩擦係数の差が一番小さいことが分かります。

これに関しての考察ですが、

・零は一般的なマウスパッドと違って、布地の糸の一本いっぽんが細い繊維を束にしたものではなく捻ったものである(マイクロスコープで確認済み)ため、糸が横向きに走ることは繊維が縦向きに走ることを意味する。そのため零は糸が横向きでも縦向きによく滑る。

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・新ロットは織り目が粗くなっている分、糸がより斜め向きになる。同時に繊維も斜め向きになる。そのため摩擦の縦横差が減ったのではないか。

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とワイは考えました。

また、この零というマウスパッドは、布地の隙間が大きい上に糸が捻られているためか、髪の毛や眉毛やホコリがとても挟まりやすく、一度挟まったら取り除くのがめちゃくちゃ難しいのですが、それはその隙間が丁度よく毛やホコリにフィットする大きさと形になっていたからだと考えます。今回の新ロットは、隙間が大きくなったことで、旧ロットと比べて挟まりやすくはなるものの、重要な取り除きやすさでは勝るのではないかと予想します。

まだ1日しか使っていないので、もうしばらく使い込んで、何か気づいたことがあればまた追記をしようと思います。

 

まとめ

・縦横の滑りがより均一になった

・旧ロットの挟まる問題は軽減されると予想

・大きな変更点は無い

です。

読んでいただきありがとうございました。リンクとか画像とか色々使ったので読みづらかったりしたら教えてください。よろしくお願いします。